悲報なのかな?コレ。

むしろ当たり前なんじゃね?

好きなことを仕事をしてる人とか、

仕事が好きな人の方が少数派だろ。

若者に限らず、

生活の為、趣味を楽しむ為に
"仕方なく"仕事をする

って人の方が大半な気がするけどなぁ。

少なくとも、自分はそう。

仕事なんてしなくても、それなりに収入があって

フツーに生活できて、フツーに趣味を楽しめるなら

仕事なんてしたくねぇよなぁ。

仕事することを美徳とする日本の洗脳が

若者ですら、まだ7割も解けてないってことの方が

悲報なんじゃないのかと思ってしまうんだが…

どうも、トトです。



さて、先週の月曜に引き続き

今週も月曜から映画を観てきました。

トロント国際映画祭 観客賞を受賞し、

今期のアカデミー賞で作品賞、助演女優賞他、

6部門にノミネートされている話題作!




182668_02
JOJO RABBIT

舞台は、第二次世界大戦下のドイツ。心優しい10歳の少年ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、空想上の友だちのアドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)の助けを借りながら、青少年集団ヒトラーユーゲントで立派な兵士になろうと奮闘していた。
しかし、ジョジョは訓練でウサギを殺すことができず、教官から”ジョジョ・ラビット”という不名誉なあだ名をつけられ、仲間たちからもからかわれてしまう。
そんなある日、母親(スカーレット・ヨハンソン)とふたりで暮らしていたジョジョは、家の片隅に隠された小さな部屋で、ユダヤ人の少女(トーマサイン・マッケンジー)がこっそりと匿われていることに気付く。ジョジョの頼りとなるのは、ちょっぴり皮肉屋で口うるさいアドルフだけ…。臆病なジョジョの生活は一体どうなってしまうのか!?








まずオープニングで

ナチスドイツとは真逆のイメージである

The Beatles"I Want To Hold Your Hand"が流れて

えぇ…w って思いましたね。

しかもご丁寧にドイツ語バージョンw

愛と平和を歌うビートルズを選曲するのは

皮肉かな?wと、最初から期待させてくれます。


しかし、本編は英語だったけど

ところどころ訛って聞こえるのは

やっぱりドイツが舞台だったからかな?


そんな第2次世界大戦時のナチス政権下のドイツを

ちょっとコミカルに、面白おかしく描いた作品でした。

何故、タイトルが『ジョジョ・ラビット』なのか

それは冒頭で早くも回収してくれます。

そのおかげで、主役であるジョジョは

文字通り"自爆"し、顔に地図のような大きな傷を

負ってしまうところから、物語はスタートします。


その序盤から大いに笑わせてくれた今作ですが

"コミカル"な部分の大半は、

ジョジョの作り出した架空の親友でもある

thumb02

ヒトラー総統閣下w

監督であるタイカ・ワイティティが自ら演じてるってのも

なかなかの面白ポイントです。笑


もー、コイツが作中の結構な部分で

笑かしに来てくれるおかげで

ナチス政権下のドイツという舞台であっても、

あまり話が重くならず、ライトに楽しめた要因な気がします。

もちろん、主役である"小さなヒトラー"

ジョジョ・ラビットがいたからこそでもあるんですが。

000000LR



ぽっちゃり系の親友、ヨーキーも良かったなぁ。

thumb09

あまり出番は多くないけど、

自分の体型を自虐したり、

戦下にある街中で、ミサイル誤射して

民家にぶっ放したりw

しかし、どんな作品でも、いつの時代でも、

曇りのない子どもの素直な感性に納得させられたり。

妄信的なナチ思考だったジョジョよりも、

そういった感性の面では

ヨーキーの方が優れていたというか、

達観してるようにさえ思いました。

いやー、子どもって素直だ。



そして、前回観た『リチャード・ジュエル』にも出演していた

サム・ロックウェルを、ここでも観ることになるとは!

EPDXvMfUYAE7Bcy

『リチャード・ジュエル』の役柄も良かったけど

今作でも良い役でしたね。

リチャード~ほど出番は多くなかったものの、

初登場シーンでは笑かしてくれたし、

終盤では、ジョジョをユダヤ人だとし、

敗戦したドイツ人の収容所から逃がしてくれたり。

その前にも、エルサを庇うような機転を利かせてくれたり…

どちらの作品でも、とても良い配役、

とても良い演技を見せてくれました。

この2作で一気に彼のこと好きになったなぁ。


役柄で言ったら、ジョジョの母親役であり、

ユダヤ人のエルサを匿っている張本人、

thumb08

スカーレット・ヨハンソン

近々公開されるマーベル映画最新作

『ブラック・ウィドウ』でも主演を務めるし、

ここへ来てスカヨハ旋風きてますね。

ナチスの盲信者であるジョジョと、

ナチスに狙われるユダヤ人のエルサ、

彼女を匿っていることが知れたら自分の身も危ない…

と、実質2人の母親でもあるような複雑な心境を

これまで彼女が演じてきた役のように、

やはり芯の強い女性なイメージで、良い母親してました。

ジョジョの反抗的な態度により、

顔に墨を塗ってひげ面を作り、

父親を"演じる"ところも、おぉー(゚∀゚ノノ"☆パチパチパチ

と、内心拍手してました。笑

あんな低い声も出せるんだなぁ、と。

しかし、物語終盤

これまで笑えるシーン満載だったのに

街中で絞首刑で晒されている人たちの中に

ジョジョの母親が…

っていう急転直下よ(。´Д⊂)

いつも自分の靴紐を結んでくれていた母親の、

紐が解けている足下を抱き、泣きじゃくるジョジョの姿に

劇場からもすすり泣きの声が聞こえました。



物語の中核を担うのは

そんなジョジョエルサのやりとり。

IMG_20200127_165655

ストーリーそっちのけで思ったことは

エルサ(トーマシン・マッケンジー)
かわいいやん(*´ω`*)

でしたw

画像検索するとケバいメイクの写真が多いですが

ナチュラルな今作のトーマシン超かわいいやん(*´ω`*)

ま、見た目は申し分ないとして

ドイツ人である自分の方が立場は上、

という態度で接するジョジョですが、

相手はそこそこ年上のエルサですしね。

ユダヤ人とはいえ、年齢は上であるエルサに

軽くあしらわれている様が、見ていて微笑ましたかったですねw

そんなエルサに、次第に惹かれていく

ジョジョも見ていてかわいかったw

愛は最強

スカヨハ演じる母親が言っていたこの言葉が、

ジョジョの心にも芽生えた瞬間でしたね。



しかし、この言葉こそが

映画全体を通してもテーマとして成り立つような気もします。

愛があれば戦争なんて…

ってのは綺麗事なのかもしれませんが、

実際そうでしょう。

人種差別なんてくだらねーッスよねぇ。

何人だろうが、人間には変わらないんだから

それこそ平等に愛せれば、無駄な争いなんてなくなるやろ。



そして、今作は"子どもの視点"から見た

第2次世界大戦時のナチスドイツだということ。

幼少期から洗脳されてしまえば、

その洗脳を解くことは容易ではなくなってしまう。

しかし、子どもだからこそ

そうはならない感性や、様々な見方っていう部分も

あるように感じます。

それが作中ではヨーキーの言動であったり、

ジョジョの成長物語でもあるような気がします。



戦争ものだとはいえ、

そうとは思えないほどライトに、

コメディタッチでわかりやすく描いている作品。

人の影響を受けて、変わっていけるのは、

子どもだけでなく、大人にだって可能なハズ。

是非ぜひ、観てみてください。



最後に、パンフレットの監督のインタビューから

抜粋した言葉と、作中にも出てくるオーストリアの詩人

R.M.リルケの言葉を載せて終わりましょう。


『ヒトラーがあなたの本当のお父さんです。言うことはなんでも聞きなさい』と教え込まれていた。
800万人もの子どもが親を愛する概念を捨てさせられ、代わりにあの道化の男に従わざるを得なかった。
同様のことはいまも世界中で起きているよね。大人の主義主張を教え込まれている子どもがたくさんいて、子どもは簡単に影響を受けてしまう。
ジョジョの成長物語のすてきなところは、いろいろな人の影響を受けながらも自分の意思と経験によって考えを深め、羽ばたいていくところだと思っている。
すべてを経験せよ 美も恐怖も
行き続けよ   絶望が最後ではない
Rainer Maria Rilke