ポストハードコアOur Last Nightがツアー活動から引退するとし8月に最後の米ツアーを行う事を発表。バンドは「現在私達は夫であり父親でもあります。そしてOLNが私達の全てではないことは明確です。誕生日、学芸会等子供の人生を形作る瞬間に顔を出す事が大切なんです」と発表https://t.co/ZgpbGasYCi
— Rock is not DEAD! (@Tomoki_in_OC) May 21, 2025
先日、当ブログでも初めて取り上げたばかりの
Our Last Nightがツアー活動引退の報…
少なくともこれで来日することはなくなりましたね(´・ω・`)
まぁ、どこぞの招聘チームの候補に挙がってるとか
そんなような話があったとも思えないけど。
とはいえ残念。
ツアー活動をやめるだけで、
音楽活動自体はやめるワケではないのは不幸中の幸いだなぁ。
どうも、トトです。
それでは今年39枚目の新譜レビュー
所属バンドからの脱退はあったものの、
ソロ作は無事にリリース。
彼のソロ作を取り上げるのも前作に続き2回目ですが
声質的にはフツーに好きなタイプなんですよねぇ。
そんな今回取り上げるのはこちらの作品。

Tilian『VERTIGO』
01. Bad Advice
02. Angel
03. Godsend
04. Imitation
05. Pieces Back Together
06. Wonderland
07. Savages
08. Come Alive
09. Recover
10. Inner Child
11. Days in Hell
12. Vertigo
Dance Gavin Danceから脱退したものの
ソロとしての新作を無事にリリースしたTilian
その5枚目のアルバム『VERTIGO』は
変わらずRise Recordsから5/16にリリースしました。
目がチカチカするアートワークだなぁ。笑
DGD脱退の詳細はわかりませんが
ボーカリストとして魅力的なのは間違いなく。
かく言う自分も、DGDへの入りは
Tilian在籍時の頃で、彼の歌声に惹かれたから
ってのも理由のひとつとしてありますからね。
ってことで、前作から引き続き取り上げた今作
早速、聴いていこうと思います。
Bad Advice
初っぱなからアップテンポに
軽快なサウンドで幕を開ける今作のオープニングトラック。
そこを過ぎたあとは少し落ち着いたテンポになりつつ、
自身のボーカルをレイヤー化して進んでいきます。
サビでは冒頭と同じようなアッパー展開で、
叫ぶようなTilianのボーカルも炸裂します。
叫ぶようであり、よりハイトーンになるのは
やっぱTilianすげーな!(* ゚∀゚)って思えますね。
Angel
特徴的なサウンドから耳を突いてくる2曲目。
軽快なビートと共に静かに進んでいき、
サビでは一気にサウンドも盛り上がります。
スロー〜ミドルテンポな曲調ではありつつ、
そうして起伏ある展開がgood( ´∀` )です。
アウトロのギターパートも重くて良いですね。
Godsend
再びテンポアップするサウンドと
冒頭からシャウト気味なボーカルが映える3曲目。
ここでもやはりサビではバンドサウンド全開なのも◯
サビ以外の落ち着いたパートも良いですけどね。
個人的にもBメロの雰囲気とか(* ゚∀゚)スキー
Imitation
何かの叫び声のようなものから始まる4曲目は
シンセと共に歌って始まります。
そこを抜けてからはヘヴィなバンドサウンドが展開、
ギターもベースも重くてグルーヴィでgood(゚∀゚ *)
そこに反するTilianのハイトーンなボーカルも良いですね。
Pieces Back Together
静かな雰囲気からTilianのボーカルが入り、
一気に色がつく5曲目。
サビに入るとシンセの影響でより色づき、
彩度が上がる感じがします。
タイトルを含む歌詞でサビに入るところも
わかりやすくてgood( ´∀` )ですね。
ラストにはHey!! のコーラスがシンガロング感あります。
Wonderland
小さくノイジーな音が流れるところから
まずはドラムが先行して入ってきて
そのあとはヘヴィなギターと、
イントロは割と長めのインストパートな6曲目。
Tilianの出番は既に開始から1分以上経過していました。
そのタイトル通り、どこかポップな雰囲気もありつつ、
それだけではない少し怪しいダークな部分も見え隠れします。
アウトロでドラムが前に出て、
さらにそのあとにギターが前に出る展開は
冒頭の展開を踏襲しているような形で良いですね。
Savages
引き続き、ヘヴィなギターから幕を開ける7曲目。
こちらもまずはそのギタープレイから耳を突きます。
そうした長めのイントロのあとのボーカルは
コーラス的で、エコーもかかった浮遊感ある展開に。
歌詞をなぞるように歌うようになると、
再びシャウト気味に歌う部分と
クリーンにハイトーンを繰り出す部分がgood(゚∀゚ *)
バンドサウンドが少し勢いに乗ると、それにつれて
Tilianのボーカルも少し激しさを増すのが良いですね。
ラストにタイトルを叫ぶとこなんかは
これまでに聴いたことない感じでとても新鮮。
Come Alive
一転、イントロ前にでクリーンで歌い始める8曲目。
その始まりこそゆったりしているものの、
そうした落ち着いたテンポながらも
歌メロもサウンドも、どこかリズミカルで
身体を揺らしたくなる雰囲気もひとしおです。
サビ前にあるネジを締めるというか、
空回りしてるようなSEも面白いですね。
Recover
こちらもまずはTilianが歌うところから始まる9曲目。
伸びのあるハイトーンなクリーンボーカルからも
今作で最初に耳に残った曲でした。
やっぱハイトーンって聴いてると気持ち良いんだよね。
ベースの雰囲気と、前曲にも増したリズミカルさは
R&B的な雰囲気を感じさせるのもgood(゚∀゚ *)
実際のところはどうかわからんけど、
個人的にはこの曲が今作のリードトラックですね。
Inner Child
一定の間隔で打ち出される音?声?と共に始まる10曲目。
なんかついこの間までやってたExpedition 33の
ジェストラル戦の曲が浮かんできてしまうなw
ってのもあって、他の曲よりも少し印象が異なります。
後半ではこれまたハイトーン+エコーを使い、
アンビエントな浮遊感ある雰囲気に。
Days in Hell
冒頭から静かに心地良いテンポで
ボーカルボリュームも少し小さめに始まる10曲目。
一転、サビでは本格的なバンドサウンドを打ち出し
オルタナロックな様相に。
ブレイクパートではヘヴィにダークな雰囲気をまといつつ
Tilianのボーカルはエコーさせて浮遊感のある感じで
ギャップを生む展開となっています。
Vertigo
静かなギターの旋律から幕を開ける12曲目は
今作ラストにしてタイトルトラック。
全体的にもミドルテンポな歌ものロック感。
やはりTilian本人によるコーラス部分も美しさがあり、
ラストサビ前にはストリングス要素も垣間見え、
最後までTilianのボーカルを堪能できる曲に仕上がっています。
以上、
Tilian『VERTIGO』
でした。
Tilianソロ作としては前作から聴き始めましたが
前作とはまた違った雰囲気で楽しめましたね。
前作もジャンルに囚われないのは共通してるけど、
今作は割と激しい曲もあるというか
Tilian自身も叫ぶようなシーンが見られたこと。
そうした激しいボーカルワークには
DGDを脱退したことも影響してる…?
なんて邪推してしまいますが(。-∀-)
でも、そういった面も含めて
やはりボーカリストとしては大変魅力的ではあります。
性格には難あり…なんですかねぇ。
ポスコア系ボーカリストの宿命か
反面、けっこうな人格者もいるのは確かなので
何でポスコアシーンはこんな両極端なのかw
まぁ、素行の如何は置いておくとして
1人のボーカリストとして良いのは確か。
Tilian『VERTIGO』
非常に聴き応えある作品だと思います。
今回は海外メディアによるインタビューも見つけたので
関連記事の下に載せておきます。
是非ぜひ、併せてチェックしてみてください。
関連記事
インタビュー:Tilianが語るソロアルバム、新バンド、そして創造の流れ
Strife Mag:まずは最も重要な質問から始めましょう。調子はどうですか?
Tilian:元気だよ。たくさん仕事をして、自分のプロジェクトに集中してきた。少し暗い時期があって、しばらくアルバムをリリースできなかった時期もあったけど、今は状態も良くなって、自分の未来を創造し、築くことができるようになったよ。
Strife Mag:それはとても忙しいですね。特に、近々発売されるソロアルバムと新しいバンドの活動が目玉ですね。そちらが主な活動ですか?それとも、コラボレーションなど、他にもプロジェクトは進行中ですか?
Tilian:今のところコラボレーションはないかな。ソロアルバムはリリースされるけど、そのほとんどは1年前に完成してたんだ。今は新しいバンドとプロジェクトに完全に集中しているよ。アルバムには誇りを持ってるけど、意識はバンドに向いているかな。
Strife Mag:それは楽しみですね!バンドの発表予定は?
Tilian:しばらく前から準備を進めてるから、近いうちに発表されると思うよ。
Strife Mag:素晴らしいですね。ソロアルバムについて聞かせてください。InstagramかXで、制作に4年かかったと仰っていましたね。構想が始まった時期について教えていただけますか?
Tilian:今回のアルバムには、これまで作ったどのアルバムよりも多くのB-Sideトラックが収録されているんだ。『Factory Reset』の後、創作意欲が爆発して、たくさんのインストゥルメンタル曲を書き、クリス・クルメットとレコーディングしてね。でも、普段の生活とDance Gavin Danceの活動に追われて、それらの曲はお蔵入りになってしまって、ほとんどはアルバムには収録されなかったんだよ。その後、ザック・ジョーンズとジョシュ・ストロックと協力し、それらのアイデアから新しい曲を作り上げた。アルバム制作にかかった時間はこれまででいちばん長いけど、とても誇りに思っているよ。
Strife Mag:シングルは素晴らしい出来で、反響も好調のようですね。Spotifyでも好調ですね。
Tilian:そうだね、反響はとても良かったよ。
Strife Mag : Blink-182が80曲を書き、その中から10曲を選ぶのと同じように、B-Sideトラックがたくさん収録されているので、さらに追加リリースするためにデラックス版を検討していますか?
Tilian∶その通り。僕のお気に入りの曲の一つが完成しなかったんだけど、新しいバンドのために作り直したんだ。バンドのメインライターがその曲を引き継いで、そこから曲を作り上げていったんだよ。
Strife Mag:それはすごいですね!新しいバンドプロジェクトはいつ始まったんですか?Dance Gavin Danceと関係がありますか?それとも他のプロジェクトとの関係が?
Tilian:(新しいプロジェクトは)9ヶ月くらい前かな。最近はソロアルバム制作に集中していて、特に4年かけて制作したソロアルバムが同時にリリースされることもあり、長く感じるな。Toolのようなバンドは10年もかかるから、9ヶ月というのは短い期間だけど、優先事項として取り組んでいる分、大きな意味を感じるね。
Strife Mag:想像できますよ。特にあの激しさなら。世間に公表する覚悟はできているんでしょうね。
Tilian:最高だね。今回のインタビューではソロアルバムのことに集中しようとしたんだけど、新しいプロジェクトのことで頭がいっぱいで、それについて話さずにはいられないんだ。
Strife Mag:プレッシャーは感じないですね!『Factory Reset』はほぼあなた一人でやったんですよね?
Tilian∶そうだね。『Factory Reset』は全曲自分で作曲とレコーディングをしたんだ。そういうアルバムはあまり他にはなかったよね。コロナ禍ではクリス・クルメットに連絡を取ったんだけど、彼の奥さんが体調を崩していたから、リモートで制作したよ。彼に指導してもらい、彼の才能に支えられながら一人でアルバムを作れるというのは、やりがいがあったよ。
Strife Mag:今回、なぜコラボレーションを増やすことにしたのですか?
Tilian:コロナ禍における世界情勢と、入手のしやすさが理由かな。『Factory Reset』はソロでやったから、今回は誰かと一緒に制作するのは自然な流れだったよ。
Strife Mag:時が経つのは早いですね。COVID-19が始まってから5年が経ちました。ソーシャルメディアで、このアルバムはとてもパーソナルな作品だとおっしゃっていましたね。Factory Resetと比べて、こんなにパーソナルな作品でコラボレーションするのは大変でしたか?
Tilian:いや、楽だったよ。一緒に仕事をした作詞家が感情豊かな人だったから、スムーズに作業が進んだよ。コラボレーションによって個人的な感情に推進力が生まれ、スタジオで表現しやすくなったんだ。
Strife Mag : 個人的なことを曲に盛り込むと、セラピーのように気分が良くなるのでしょうか?
Tilian∶そうだね、真実を話すというのは治療効果があるから。正直になれば気分も良くなるよ。でも、それを隠してしまうと、悪化してしまうけどね。
Strife Mag:なるほど。今回のアルバムと『Factory Reset』のアートワークは、それぞれ色使いが異なりますね。ビジュアルについては、いつ頃から意識し始めたんですか?
Tilian:今回は後からだね。『Factory Reset』と同じアーティストを起用したんだ。アルバムタイトルは『Vertigo』と提案したんだけど、最初の案はうまくいかなかったんだよね。そこで彼女がやり直し、2番目のバージョンで完璧になったよな。『Vertigo』はアルバムの雰囲気を捉えている曲だけど、シングルカットではなく、アルバムのエッセンスを体現する最後のトラックなんだ。アートワークにもそれが反映されているよ。
Strife Mag:いいですね。リリースまで秘密にされていたものが、全て繋がっているんですね。デラックス版向けには、他にも収録曲があるのでしょうか?
Tilian:うん、いくつかの曲は録音とミックスも済んでいるんだけど、カットすることになってね。デラックス版が発売されるなら、収録されるかもね。
Strife Mag:ぜひ教えてください!『Vertigo』以外で、特に脆弱さを感じたり、印象に残った曲はありますか?
Tilian:『Recover』は最も脆弱な曲かな。すでに公開されていて、物語を正直に語ってるよ。『Pieces Back Together』はより楽観的だけど、それでも真実が描かれている。『Recover』は、その脆弱さが際立ってるね。
Strife Mag:最後に面白い質問を。これは「Diary of a CEO」から拝借したもので、ゲストが次回のインタビューの質問を提案する番組です。HundredthのChadwickさんとお話した際に、あなたは彼らの新しいシングルが気に入っているとおっしゃっていましたね。彼からの質問は「あなたがミュージシャンとして活動している本当の理由は何ですか?」です。
Tilian:若い頃、音楽は僕に最高の喜びと人生の喜びを与えてくれた。音楽以外に、これほど満足感を得られるものはなかったよ。高校生の頃は、音楽のように、日々の活動、運動、あるいは正しい行いをするためのインスピレーションを与えてくれるアートを作りたいと思っていたんだ。僕は素晴らしいアーティストではないけど、歌は得意で、一歩ずつ、人々のエネルギーを燃やせるような音楽を作りたいと思っているよ。
Strife Mag:素晴らしい答えですね。Chadwickさん、質問ありがとうございます。次のゲストにはどんな質問をしてほしいですか?まだ決まっていませんが。
Tilian:「純粋にクリエイティブな状態になるには、何が必要ですか? 1週間でも、1日でも、2時間でも、楽器やマイクの前に立って美しいアートを生み出すには、どんな姿勢でいるのですか?」最近は、散歩や呼吸法、自分を奮い立たせることとか、効果的な方法を見つけるのにとても力を入れているよ。
Strife Mag:素晴らしい質問ですね。次のゲストのためにメモしておきます。最後に個人的な質問ですが、2021年にA Perfect Circleを紹介してもらって、すっかりハマってしまいました。最近はどんな音楽を聴いていますか?
Tilian:Hundredthのシングル以外では、Wilcoかな。高校生の頃、RadioheadやColdplayみたいに、Wilcoは僕にとって大きな存在だったよ。彼らは史上最高にクールな音楽を作っているからね。それと、最近あるフェスでQueens of The Stone Ageのライブを観たよ。ヘッドライナーではなかったけど、最高に刺激的な体験だった。Wilcoの曲とQOTSAかな。
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