毎度こういうのを見て思うのは

ここに挙がったの全然観てないのに
映画好きと言ってもいいのか…


と、

自分とは全く趣味嗜好が合わんな

どっちなのか、と。

まぁ、心情的には後者のが気が楽ですけどね。

どうも、トトです。



前回観た『ホーンテッドマンション』と

同日公開だった作品を観に行ってきました。

この同日公開の内、

今回観る作品の方が期待度は上だったし、

だからこそファーストデイはホーンテッドにした

ってのもあります。

こっちは割引でなくても損はしないと思ったので。笑

そんな期待に応えてくれる出来であってほしい

と思いを込めた、今年30本目の新作映画はこちら。




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アステロイド・シティ
(原題:Asteroid City)

時は1955年、アメリカ南西部に位置する砂漠の街、アステロイド・シティ。隕石が落下してできた巨大なクレーターが最大の観光名所であるこの街に、科学賞の栄誉に輝いた5人の天才的な子供たちとその家族が招待される。
子供たちに母親が亡くなったことを伝えられない父親、マリリン・モンローを彷彿とさせるグラマラスな映画スターのシングルマザー──それぞれが複雑な想いを抱えつつ授賞式は幕を開けるが、祭典の真最中にまさかの宇宙人到来!?この予想もしなかった大事件により人々は大混乱!街は封鎖され、軍は宇宙人出現の事実を隠蔽しようとし、子供たちは外部へ情報を伝えようと企てる。果たしてアステロイド・シティと、閉じ込められた人々の運命の行方は──!?





唯一無二な独自な世界観と

豪華キャストを揃えることでお馴染み

ウェス・アンダーソン監督最新作

アステロイド・シティ

を観てきました。

しかし、こんなに撮るの早い人だっけ?

と思うくらい、前作『フレンチ・ディスパッチ~』から

1年で新作公開とは。

その前作も含め、今作で

個人的にはウェス作品も3つめの鑑賞となります。

そんな今作を観終わった率直な感想としては

相変わらず"映画"的に面白いもん作るなぁ

って感じ。

今作もこれまでの作品同様に分割し

3部構成で展開されていきます。

しかし、これまでと違っていたのは

まずテレビ番組であり、「演劇」という設定で

番組側でその演劇の舞台裏も少し描く感じ。

で、あればこそ

Asteroid City_6

番組、舞台裏のパートはモノクロ、

演者のいる舞台上ではカラーと

Asteroid City_8

色みを分けている部分はわかりやすかった。

裏側にしか出ないキャストもいたりして

著名役者の贅沢使いがさすがウェス・アンダーソン。

彼の作品ではお馴染み感のある

エイドリアン・ブロディ
ウィレム・デフォー
トニー・レヴォロリ

他にも他にも、常連組が多い中

今作では新顔として

トム・ハンクス
スカーレット・ヨハンソン
マーゴット・ロビー

と、ハリウッドでも主演を務める役者が抜擢されています。

マーゴット・ロビーなんかは今回の舞台演劇に於いて

カットされた役者を演じるという何とも哀しい役どころ。

セリフはバッチリ覚えてるのもまた悲しいな( ノД`)


舞台上の方は、それはもう紛うことなき

ウェス・アンダーソンの世界

Asteroid City_8

舞台上のセットの配置が良く、

カメラを横にパンしていくだけで場面転換できるほど

敷き詰められたセットが秀逸です。


Asteroid City_1

冒頭の電話シーンでは、画面を2分割にして

話者同士を映すのも、ありがちだけど良いよねこういうの。

横顔カットを向き合わせることで

実際に目の前で会話してるように見せるのもgood(゚∀゚ *)

電話のシーンの他にも、

窓越しのシーンとかもけっこう好きです。

Asteroid City_2
Asteroid City_3
Asteroid City_4


あと、面白かったのは

超秀才キッズたちの発明品と単語覚えゲーム。笑

Asteroid City_9

単語覚えゲームの方なんかは

いつもは周りにできる(ついてこれる)人がいない

という、セリフがまさに天才集団って感じだし

そもそも世界の偉人名縛りであることに加え

自分の番に来たら追加の単語を言い、逆回りで覚えていく

というクソ難解なことをやり出したりして

キッズたちの将来が楽しみすぎるw

子どもたちで言うなら、オーギーの幼い3姉妹も。笑

Asteroid City_10

アンドロメダ、パンドラ、カシオペアなんて名前も良い。

スタンリー(トム・ハンクス)もたじたじだったしねw 


Asteroid City_5

そして目を奪われる宇宙人登場シーン

まさにウェス・アンダーソン版『未知との遭遇』笑

明らかに作りもん臭さのある宇宙人は

1950年代の舞台演劇だからこそかw

ひっそりとしつつ、大衆に目を向けられたまま堂々と

隕石を盗んでいくシーンのインパクトすごいなーw

カメラ向けられると、ちゃんと目線とポーズくれるとか

映りたがりかこの宇宙人w

それでいて、ラストはちゃんと返しにくるのも面白い。

インパクトで言うなら、それこそラストの

目覚めたければ眠れ

の大合唱。


しかし、今作含めた3作の中で

ストーリー的にはいちばん難解だったかも…(。-ω-)

まぁ、そうであってもなくても

ウェス・アンダーソンの作品は

やっぱパンフ買って深掘りしないと…

って部分もあるので、今回も購入。

その中には、カンヌ国際映画祭での

キャストを交えたインタビューが載っていました。

Asteroid City_7

今作で"裏側"の方、番組の司会者役をしていた

ブライアン・クランストンのインタビューには

劇中でオーギーが演出家に向かって「この芝居が理解できない」と言い、それに対する回答が「いや、別に理解できなくて良い。ただただストーリーを語り続けるのだ」というものだけど、この映画がまさにそうだと感じている。

と、言っていた部分がありました。

視界から得た情報で

あんなとこ良かったこんなとこ良かったは言えるけど

ストーリー的にはあんま理解できなかったしな。

ほんのりSFやりつつ、家族のこともやってるし、

とはいえ、やっぱウェス・アンダーソンだしっていう。笑

ストーリーの理解は2度、3度観ないと

十分に理解することはできんかもなぁ。



という作品ではありましたが

その視覚的な情報だけでも楽しめるのが

ウェス・アンダーソンの作品。

そうした意味では今作も楽しめた

アステロイド・シティ

の感想でした。





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