来日情報も全く止むことのない1年

先月、ここでも初レビューをした

The Acesの来日が決定!



新譜良かったんだよなー行こうかなー

でも、来日が爆増してるのは良いんだけど、

昨年から少しずつ復活していった国内シーンと比べ

やっぱ海外勢は

スケジュール的に後発にならざるを得ないのか

コロナ前より平日公演になってるのが多い印象。

これはこれで社会人にはツラいところなんだよなぁ(´・ω・`)

さて、この公演もどうしたもんかね

どうも、トトです。



今月第2週目の金曜の新譜不足により

1枚、過去作レビューを挟みましたが

それを上げてる間に今月の見逃し盤を1枚。

今回はあとから知った初めましてバンドではなく

正真正銘、見逃してましたw

ちゃんとバンドもフォローしてたのに( ノД`)アチャー

しかし、新人バンドというワケでもなく

むしろキャリア自体は10年超えのバンドです。

そんな今年60枚目となる新譜レビューはこちら。




20230719_183535
The Nearly Deads
『We Are The Nearly Deads』
01. Suffocating
02. Maybe
03. Supernatural
04. Wonderland
05. Believer
06. Home
07. Redemption
08. Relentless
09. Wild
10. Faith





2010年に結成されたUSはナッシュビル出身のバンド

女性ボーカルTheresa Jeane率いるThe Nearly Deads

デビューアルバムリリースから実に9年!

2枚目のアルバムとなるWe Are The Nearly Deads

7/7にリリースされました。


この間、シングルやEPは出してましたが

アルバムとしてはキャリア2枚目。

2010年代前半、Tonight AliveThe Dirty Youth

Icon For Hireなどを追っていた人たちは

このバンドを知っていた人も少なくないのでは?



800万回再生を超える、バンドの代表曲は

その再生回数が物語ってますしね。


アルバムのリリースは滞っていたものの

活動自体は止まっていません。

そうしてようやく辿り着いた2枚目のアルバム

早速、聴いていこうと思います。





Suffocating
イントロからロックなギターと
vo/TJの力強い歌声が響いてくる1曲目。
アップテンポな曲調で耳馴染みも良く、
個人的にはサビ前のパートが勢いあってツボだなぁ。
初期のCourage My Loveを彷彿とさせます。
ラストサビ前もテンポアップしていき、
そのままラストサビへとなだれ込む展開もgood(゚∀゚ *)
アウトロは鍵盤と共にしっとり歌って締め。





Maybe
2曲目もギターが先行する展開で始まります。
こちらもサビ前はテンポアップするのが良い。
しかし、全体的なテンポは前曲よりも下回ります。
反面、そのおかげで緩急をつけることに成功し、
ほんのりエモーショナルさのあるロックサウンドは
決して少なくない人にも刺さりそうではあります。


Supernatural
さらに雰囲気を落とした3曲目は、
冒頭からピアノの旋律が奏でられます。
ロック感もあるけど、それよりもやはりピアノが○
そこに影響されるようにTJのボーカルも落ち着いた雰囲気に。
からの歪んだギターと共にブレイクダウンへ。
ブレイクダウンという意外な一面もありつつも、
やはり本筋はピアノを取り入れたロックバラード感。


Wonderland
4曲目はイントロから上向きで明るいサウンドに。
先程のピアノも含まれていますが、前曲ほど旋律的でなく
ポップでキャッチーなメロディを引き立てる感じに。
その実、曲調としてはPOP ROCK的な面が強くなり、
ヾ(* ≧∀≦)ノ let's go!!
をはじめとして、おーおーコーラスもありで
シンガロングを煽るような部分があるのもgood(゚∀゚ *)
いいね、やっぱこっち方面の曲のが好きだ。





Believer
アコギと共にエモーショナルな雰囲気で始まる5曲目。
しかし、サビで高らかにタイトルを歌い上げる
TJの伸びのあるボーカルがgood( ´∀` )
まさに今の時期、炎天下の青空の下で聴きたくなるね。
エモーショナルナンバーであっても、
そうした点である種の夏の爽快感を感じる曲に。
ラストはテンポアップし、また落としていくのも良き締めです。

Lyric Videoはシングル版なのか、
今作に収録されたものよりも、よりアコースティック寄り。
こっちはこっちでピアノの旋律がとても良いです。





Home
リズミカルに刻まれるギターから始まる6曲目。
サビはボーカルの歌メロと共に跳ねるようなリズムになり
ここでもポップでキャッチーなメロディを奏でる
POP ROCKな雰囲気を感じられて良いですね(* ゚∀゚)
"Home"ってタイトルで、エモーショナル全開にならず
むしろどちらかと言えばアッパーな曲調であり、
ライブでも盛り上がりそうな感じは、
ちょっと新鮮さがあって良いな。


Redemption
こちらも一音目からギターが耳を突く7曲目。
ラップ調な感じのあるTJのボーカルで始まり、
その間に挟まるホーンサウンドが良いな。
このホーンサウンド、決して目立ちはしないけど
その音質ゆえに、いるのが確実にわかります。
サビでもバックで鳴り響くのも(* ゚∀゚)イィネ!
Bメロは細かに旋律を奏でる高音なギターが○
ほんのりダークなシアトリカル感?もあるような感じで
そこに快活なホーンサウンドが鳴るのが良い。
なかなかに今作の中でもお気に入りです。


Relentless
行進曲のようなテンポが特徴的な8曲目。
こういうテンポ感、リズム感の曲けっこう好きなんだよな。
サビではTJのボーカルに続くコーラスがまた
キャッチーな雰囲気を醸し出してくれます。
後半のギターソロでは、さらに叫びやすくキャッチーな
コーラスが差し込まれます。
ラストサビ前は再びホーンサウンドを鳴らし、
ラストサビでも壮大な雰囲気を演出しています。





Wild
今作の唯一のアコギメインとなる9曲目。
そのアコギが存分に発揮されてる部分も大きいけど、
TJのボーカルも、今作で最も優しく響き、
カントリーらしさを大いに醸し出します。
そこに加わるストリングスの音色もgood( ´∀` )
MVにもそこはしっかり反映されているし、
ダンサーの存在も見ごたえありです。





Faith
落としたあとは上げる曲で締める今作ラスト10曲目。
アップテンポなポップでキャッチーなメロディは、
サビに入るとPOP ROCK/POP PUNK感のあるサウンドで
聴いてるこちらのテンションを上げてくれますヾ(* ゚∀゚)ノ
そうした曲で今作を締め括ってくれるのも嬉しいね!







以上、

The Nearly Deads『We Are The Nearly Deads

でした。

今作リリースと共に

自分もかなり久々にこのバンドを聴きましたが

大きく音楽性が変わることなく、まずはひと安心。

良質ガールズロックを鳴らしつつ、

時折POP ROCKのように、POP PUNKのように、

キャッチーなサウンドを鳴らすのがとても良かった。

同時に、そーそーこういう感じだったよね

と、少し懐かしい気持ちにも駆られました。

2010年代前半なんて、自分も生涯の中で

間違いなくいちばん楽しく音楽聴いてた時期で

新しいバンドをどんどん見つけていくのも

本当に楽しい時でしたからね。

そんな折に見つけたバンドでもあるので

まだ活動を続けている喜びと、

良い作品のリリースがまた喜ばしい。


そんな刺さる人には確実に刺さるであろう1枚

The Nearly Deads『We Are The Nearly Deads

まだまだ絶賛現役バンドです。

知ってる人も知らない人も

是非ぜひ、チェックしてみてください。


今回は海外メディアで見つけた

ボーカルであるTJのインタビューを

関連記事の下に載せてますので

そちらもチェックしてみてください。





関連記事
















先週の金曜日に2枚目のLP『We Are The Nearly Deads』(レビューはこちら)をリリースしたナッシュビルのロックバンド、The Nearly Deadsは、多忙な日々を送っている。バンドはBrian Craddockをプロデューサーに起用し、地元のアーティスト数名と一緒に仕事をした。この4人組は、今週開催された地元でのリリース・パーティーで、アルバムの大半を生演奏した。
ヴォーカルのTheresa Jeane(通称 "TJ")は、アルバム・リリースの日に目覚めたばかりで、まだ実感が湧かないがとても興奮していると話してくれた。私たちは、レコード制作の過程、ギタリストのSteven Tobiの潜在能力を引き出すBrianの能力、そして彼女のヴォーカリストとしての道のり(その過程で多くのことを学んだ)へと飛び込んだ。


―—ドラマーのJosh (Perrone)は、アルバム制作のプロセスをジェットコースターのようだったと表現していますね。それはあなたの心に響きましたか?

本当にその通り!全工程に本当に長い時間がかかったから、かなり正確な表現だと思う。スピードが上がったり下がったり、スピードが上がったり下がったり......アルバム制作は本当に楽しくて簡単なプロセスではなかったけれど、その間にはただ待つしかなかった。やっと発売されるなんてクレイジーよ。

――このアルバムの最初のきっかけは何でしたか?

数年前にベーシストと決別し、彼抜きで音楽をリリースしていたの。We Are The Nearly Deadsの最初のアイデアは、この4人組としての自分たちを示したかったということだと思う。それ以前は他のメンバーもいたけれど、本当に長い間4人でやってきたわ。

マット・デイモンのインタビューかポッドキャストを聴いていたんだけど、彼はベン・アフレックと一緒に『グッド・ウィル・ハンティング』を作り、制作会社に取り上げてもらおうとしていたの。彼は誰に見られても構わない、自分の本棚に飾って自慢できるような作品にしたかったと。

自分たちが本当に誇れるアートを作ることと、他の人たちが自分たちの音楽でやるべきと思うことを追い求めること。数年間、一歩引いて、なぜ自分たちがまだこんなことを続けているのかを考える時間がなければ、そこに到達することはできなかったと思う。

メンバーの人生には個人的な変化もあったわ。Javier (Garza Jr./rhythm guitar) には子供が生まれたんだけど、今3歳かな。だから、何年も一緒にバンでDIY生活をしていたのに、ちょっと普通の生活を送っているだけなの。とても楽しかったし、またやりたいとは思うけど、私たちには休息が必要だったのよ。



――今回の新作では、プロデューサーのBrian Craddockと一緒に仕事をすることになりましたね。彼がこのアルバムにもたらしたものをどう振り返りますか?

彼はすごい人よ。彼はStevenが出会った人なの。ナッシュビルでは、人と人との間に隔たりはほとんどない。Brianのプロセスは本当に大好き。彼は私たちのことを理解してくれているし、私たちが音楽を酷使したくないことも理解してくれている。だから彼は、リード・ギタリストとしてのStevenの本当の能力を引き出してくれるような気がする。そのクリエイティビティは、他のアルバムを凌駕しているわ。これまでStevenが素晴らしいソロを書いたりしたことがなかったわけじゃないけど、Brianは彼の殻を破ったんだと思うの。

Brianとのヴォーカル・レコーディングは大好きよ。いいものができたら、それで次に進む(笑)。みんな自分の楽器について同じことを言うのよ。

Joshがドラムのテイクを録ったりするときは、ナッシュビルのベリー・ヒルにあるブラウン・オウル(Brown Owl)という場所にある、とてもクールなドラム・ルームでレコーディングしたの(そこでヴォーカルも録った)。アルバムに収録するすべてのドラムを2、3日で仕上げることができる。それが音楽にプラスになるとは思わなかったわ。だから、Brianがもたらしてくれるものの大部分は間違いなくそこなの。彼は私たちのパンクロック、DIYのスタイルを本当に引き立ててくれる。


――すごいですね!アルバムの中で個人的に最も思い入れのある曲はどれですか?

好きな子供を選ぶようなものね。私は主に歌詞を書いているから、曲はほとんど自己反省的なものなのよ。「Suffocating」で幕を開けることを強く推したのは、2020年にみんな息苦しさを感じていたからなの。文字通り家に閉じこもっていて、自分の表現や考えを伝えることができなかった。だから、この曲にはとても共感してるのよ。

「Faith」と「Wild」もすごく好き。この2曲は私が最も誇りに思っている歌詞で、まさにその時に感じていたことを言葉にすることができた。いつもそうなるとは限らないからね。

「Wild」を聴くたびに、キャンプファイヤーのような雰囲気を感じるし、ストーリー性のあるカントリー調の曲よ。

それはとても良いことなのよ。私のマインド・スペースは間違いなくそこにあった。私たちはツアー中、キャンプファイヤー・バンドだったの。キャンプ場に行って、火を焚いて、アコースティック・ギターを取り出して...。そういうバンドなんだから、そういうエネルギーにマッチするものが必要だったの。私たちはナッシュビル出身なんだから、そこに少しカントリー寄りの要素を入れて何が悪いんだ?なんでまだやってないんだろう?とね。

ナッシュビルのみんなは(Brianのように)超プロフェッショナルなの。「Wild」のためにヴァイオリニスト(ネイト・リース)を呼んだんだけど、彼はすごく上手で、私たちと一緒に1日を過ごしてくれた。何年も前にナッシュビルに引っ越して、そのコミュニティに身を置くことを選んだのは、本当に幸せなことだったわ。


――素晴らしいですね!それでアルバムの話に戻るけど、トラックリストの構成は本当にうまくいっていると思います。

そう言ってもらえて嬉しいわ!何がどこに入るべきか、みんなそれぞれ意見があったからね。ある人は『そんなの関係ない』って感じだったし、私は『ストーリーがあるんだから筋が通ってないとダメだ!』って感じだった。みんなは苦笑いするけどね。でも最終的には、ベストなオーダーができたと思うわ。だから譲歩したのよ(笑)。

――バンドメイトとの妥協も必要なんですね。さて、「Wild」のミュージックビデオについて掘り下げましょう。強いビジョンを持って臨んだのですか?

間違いなく共同作業でまとまったものよ。彼は「Freakshow」のビデオを手掛けてくれて、素晴らしい出来だった。



「Wild」のビデオを単なるパフォーマンスビデオにしたくはなかったのよ。結婚式でバンドとして演奏して、それが終わったらアコースティックを手に取って演奏するの。そしたらみんな、『何か他のことが必要だ』ってなったのよ。

彼らはダンサーのビアンカ(・ロシャ)を知っていて、彼女はこの美しい動きの振り付けで素晴らしい仕事をしてくれたわ。そして、バイオリニストが飛び込んできて、フロアを掃除する男もいて、『他のみんながいなくなっても、このパーティーから出たがらない女の子がいる。私たちもみんなドレスアップしたかったのよ(笑)。

だから、有機的な瞬間を感じられるようにしたかった。


――すべての構成要素がどのように組み合わされたのか、本当に気に入っています!最後の質問です。ツアー中に健康的な声を維持することと、自分自身のボーカル・スタイルを見つけることのバランスを取るのは難しいかもしれません。ボーカリストとしての道のりをどのように振り返りますか?

いい質問ね!誰もそんなこと聞いてこないし、感謝するわ。私は大学でクラシックの声楽を学んだから、何年もの発声トレーニングの基礎があって、オペラのようなものをやっていたの。ミュージカルも大好きだったわ。だから、オペラのような清楚な声を持っていたけれど、いつもパンクロックにのめり込んでいて、自分の声でやってはいけないこと(先生曰く)をやっていたのよ。

大学卒業後、そういったバンドに参加したとき、彼らは私がこんな音楽を歌っているのを見たら愕然としたでしょうね。ボイスレッスンを受けるだけでもよかったかもしれないけど、これが自分のやりたいことだとはわからなかった。自分に声楽の才能があるとわかり始めたとき、私はミュージカル・シアターをやっていたから、それが目標だったの。

だから、最初のレコーディングのためにスタジオに入ったのよ。もう10年か11年も前のことだけど、そのときはまだ、清らかなボーカルと完璧なハーモニーを求める精神状態だった。最初のプロデューサーのジョン・キングは、『ウイスキーでも飲めよ。そんなきれいで完璧な歌い方はやめろ』って。彼はいつも私を揺さぶって、何か面白いことをさせようとしていたわ。

私はまだそのことに取り組んでいると思うけど、何年もかけて、それはそこまで重要ではなくなったわ。ツアー中はできることが少なく、少しコントロールが利かなくなる。レコードを聴いて、『自分の声は自分が思っているようには聞こえない。ライブのときは、自分が思っているような声だ』って思うのよ(苦笑)。

時間をかけて、私の声は、ずっと私が望んでいたようになったと思う。そういうテクニックをすべて学ばなければならなかったし、自分の声にもう少し硬質さを加えなければならなかった。ライブでちょっと声が荒くなっても、今はそれがいいのよ。その方が、私たちの音楽には合っていると思うしね。

Brianとの仕事(『We Are The Nearly Deads』)はとても楽しかったし、自分の声がレコードでどのように聴こえるか、今までで一番満足しているわ。