SHREZZERSの新譜

国内盤リリースに向けて動き出しましたね。

加えて、クラファンで集まったお金については

ウクライナの難民支援にも当てられると。

自分も早速一口、買いました。

個人的には支援は二の次、新譜が第一。

それでも支援に繋がるんだったら一石二鳥。

1stから聴いてる人、来日公演に足を運んだ人、

最新作から聴く予定の人、

次回来日が実現したら絶対に行く!と思ってる人、

人それぞれ状況は異なると思いますが

こういうのもやってみると良いかもしれませんね。

どうも、トトです。



それでは、今年83枚目の新譜レビューといきましょう。

リリース情報を前もって知っていた中では

久々となる"待望"系の新譜かもしれません。

遅咲きにも前作から本格的に聴き始め、

その前作で、今回のバンドを初めてレビューもしました。

その前作もめちゃくちゃ良くて、

また、livedoorに来てからのことなのもあって

けっこう印象深く残ってるんですよね。

そんなバンドの最新作を今回は取り上げます。




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Dance Gavin Dance『Jackpot Juicer』
01. Untitled II (Interlude)
02. Cream Of The Crop
03. Synergy feat. Rob Damiani of Don Broco
04. Holy Ghost Spirit
05. For The Jeers
06. Ember
07. Pop Off!
08. One Man's Cringe
09. Feels Bad Man
10. Die Another Day
11. Two Secret Weapons
12. Polka Dot Dobbins
13. Long Nights In Jail
14. Back On Deck
15. Current Events
16. Pray To God For Your Mother
17. Swallowed By Eternity
18. Have A Great Life





US産プログレッシブポスコアバンドのDance Gavin Dance

結成15年を迎える今年、前作から2年ぶり

通算10枚目となるアルバムJackpot Juicer

Rise Recordsから7/29にリリースしました。

前作に続き、今作のアートワークもまた

拡大して色んなところを見たくなるデザインですね。


この夏お待ちかねの1枚がようやくリリース\(^o^)/

しかも15周年とはめでたいね。

しかし、バンドの現在は万全…ってワケでもなく。

今年4月、ba/Timがフェンタニルの過剰摂取により死去

さらに6月、Tilianが性的不品行疑惑を受け、

「専門家の助けを求めるためにバンドから離れる」と一時離脱

代役としてEidolaAndrew、DGDの元ボーカリストKurt

2名を迎え、現在ツアーの真っ只中、と。

15年を迎えるのに、あまり芳しくはない状況ですね(´・ω・`)

とはいえ、全18曲のフルボリュームで1時間超え

という大作を作り上げました。

Tilianのボーカルもしっかり全曲収録されています。


そんなフルボリュームはめちゃくちゃ好感だけど

こちらの状況的にも厳しい状況で…

現状、他にまだ書いてない新譜があったり、

そんな状態でさらに新譜がリリースされたり、

そういった状況でなければ、いつも通りに書きたいとこですが

正直、そんな余裕はないので(。-∀-)

いつもよりも簡潔に、でも蔵出しよりも詳しく

そんな感じでレビューしていこうと思います。

そうでもしないと、今回このタイミングで

記事は上げられなかったと思います。


ともあれ、バンドの記念すべき15周年を飾る1枚

その18にもなる曲それぞれがどうなっているか

早速、聴いていこうと思います。




Untitled II (Interlude)
30秒弱の短いインストであり、アルバムのイントロ
そして次の曲のイントロとしての立ち位置もあるような
今作のオープニングトラック。
デビューアルバムの『Downtown Battle Mountain』
この曲と同タイトルの第一弾"Untitled"も1曲目ですが
そっちはギターで奏でられているているのに対し、
"Untitled II"となった今作はギターではなく、
ストリングスによる少し切ないメロディを展開しています。


Cream Of The Crop
Hey you!! と、
ド頭からシンガロング必須なスタートを切る2曲目。
緩急のある展開にテクニカルなリフ、
クリーンボーカルのTilianと、叫ぶJonのツインボーカル
アルバムとしては前作から、正確にはその少し前のシングルから
DGDを聴き出したクソ遅咲き野郎なのは自覚しつつも
THE DGDとも言えるサウンドの曲でgood( ´∀` )
イントロ的な前曲から繋がるような
終盤のストリングスとかは新鮮でしたが、これがまた良かった。


Synergy feat. Rob Damiani of Don Broco
ギターとほぼ同時にJonが叫んで始まる3曲目。
リズミカルに展開するこの曲ではDon Brocoから
Robをゲストに招き、そのリズミカルなサウンドに合った
ボーカルを響かせています。

MVは相変わらずJonに笑いの焦点が当てられてるw
Robの役どころも良いですね。笑





Holy Ghost Spirit
モノラル感のあるギターが鳴るイントロから
ここでも先行するJonのシャウトから幕を開ける4曲目。
ここでもやはり一辺倒なサウンドではなく
緩急を付け、聴いてるこちらをヒマさせません。
そうして落とした方の優しいギターメロディが良い。


For The Jeers
どこかマスロック的な雰囲気を感じる5曲目。
BメロのR&Bっぽいリズム感が良い。
ここではTilianとか別のボーカルが聴こえてきますが
まさに今、代役的にボーカルとなっている
Eidolaに所属するgt/Andrew
昨年からEidolaを聴き始め、その魅力に気付きましたが
Tilianとツインボーカル的に展開するこの曲でも
また、DGDにいても違和感のないボーカルがgood(* ゚∀゚)


Ember
DGDにしては珍しいアッパーで疾走感がある6曲目。
もちろん走るだけでなく、
伸びやかでハイトーンなTilianの心地良いボーカルと
耳を突くギターメロディは健在。
そこに良い意味で水を差すJonのシャウトも(* ゚∀゚)イィネ!


Pop Off!
7曲目はそんなJonのシャウトから幕を開けます。
そのままコーラスを纏ったシンガロング感もあり、
テンポと勢いを落としてTilianの歌メロパートへ。
前曲よりも遥かにスピードに乗るパートも。

Synergyから続くMVでは、異空間に吸い込まれた先に
メーカーの名前だったラットキングにJonが据えられてるのがまた笑うw
今作ではタイトルの通り、スロットの弾きから始まって
台の上には曲タイトル、揃う絵柄がMVの内容を示す
っていう部分がとても良い。





One Man's Cringe
続く8曲目も、良きリフと共にJonの咆哮からスタート。
Tilianパートではゆったりハイトーンを歌う様が良い。
やっぱTilianのボーカルは良い。
このままフェードアウトせずに、戻ってきてほしいな。
しかし、ここでもAndrewのボーカルが光る。
後半、Tilianと掛け合いのように交互に歌うとこが良い。


Feels Bad Man
ここまでのDGD節全開だった曲から、
ガラッと雰囲気が変わる9曲目。
Jonのシャウトがなければ
昨年リリースしたTilianのソロ作に入ってそうですね。





Die Another Day
イントロはいつぞやの蔵出しで取り上げた
ichikaのソロ作のような雰囲気の10曲目。
もちろんバンドサウンド全開になればDGD節も全開。
後半、激しいサウンドに乗って
捲し立てるように叫ぶJonパートが良いです。

黄金に輝くチーズを巡る、
Synergy、Pop Off!!から繋がる三部作のラストとなるMV
ラストを飾るに相応しいカジノナイトを描く。
ネズミ王のままのJonがこっちに来るとは思わなんだw





Two Secret Weapons
緩いテンポに反して、
言葉多めに紡ぐTilianのボーカルが映える11曲目。
Tilian1人による歌ものかと思いきや、
ガラッと雰囲気を変えて転調する後半からラストは
ガッツリ!バンドサウンドと共にJonが叫ぶ。


Polka Dot Dobbins
12曲目も疾走感のある展開が耳を突く。
しかし、そこはDGDただの疾走曲なんかで収まるハズもなく
二重三重に転調するポイントを残しています。
コーラスと共に歌うシンガロング感もあってgood(゚∀゚ *)


Long Nights In Jail
Jail=監獄、刑務所、牢屋 etcの意味がありますが
そんなとこで過ごす長い夜にこんな曲が流れてきたら
監獄生活も全然悪くないな、なんて思えるタイトルの13曲目。
癒し系な歌ものの姿と、リズミカルで踊りたくなる姿の
二面性があるような1曲。


Back On Deck
少しレトロ感がありつつ、
心地良いテンポ感、リズム感で送る14曲目。
流れるようなドラムと、心地良いリフ、
そこに入るJonのシャウトが交互に出てくる後半の展開が○


Current Events
15曲目は頭からJonが叫びまくり、
ブレイクと掛け合わせた激しいサウンドからスタート。
ラストは頭と同じ感じで締めるのも○
Willによるギターが良いのは今さらですが、
Tilianパートではベースも負けず劣らず良い。
ここは亡くなる前にTimが弾いてくれてたのかな(´・ω・`)


Pray To God For Your Mother
こういうのも耳に残るよね、って感じのリフを
冒頭から響かせる16曲目。
こんな感じのFACTにもなかったっけな(´-ω-`)ウーン…
そしてこの曲でもJonパートのサウンドが良いな。
ラストもJonが叫び倒して終わります。
今作は何気にJonが活躍する作品か?


Swallowed By Eternity
なんて思ってるとTilian主導で始まる17曲目は、今作最長5分超え。
しかし、Jonの出番も割と早めにやってきます。
割と高めで"叫ぶ"印象でシャウトしてるJonですが
ここではそれに加えて、もう少し低めに"唸る"ような
低音寄りのスクリームが聴けるのもポイントか。
それも影響してるのか、サウンド面も今のDGDにしては
珍しく割とコア寄りな印象を受けますね。


Have A Great Life
浮遊感あるアンビエントな雰囲気で始まるラスト18曲目。
しかし、フタを開けてみればとてもDGDらしい曲に。
走るシーン、ブレイクなシーンと、ドラムに惹かれます。
ブレイクパートで歌うのはAndrewかな?
そして最後はTilianJonはもちろん、他のメンバー全員で
声を上げるようなコーラスと共にシンガロング感満点で締め。





以上、いつもより少し簡易的ですが

Dance Gavin Dance『Jackpot Juicer

でした。

前作に続いて

(* ゚∀゚)良いな!

…って言いたいのは山々なんですが

いや、十分に良盤と言えるは言えるんです。

1週間ずっとリピートしてろと言われても苦もなく聴いてられるし

それが可能になるくらい、緩急をつけた展開の多さと

2人のボーカルに加え、今作からEidolaAndrewもいる。

1週間リピートくらいクソ余裕です。

しかし、自分がDGDを本格的に聴き始めるに到った

前作が良すぎたせいもあるのか、

今作は少し霞んでしまったようにも思うんです。

10曲にも満たないのにアルバムとしてるような

そんなバンドのアルバム2枚分とも言える

全18曲という収録曲数の多さは大きな魅力です。

しかひ、18曲も収録したのに

これまでにもシリーズ的にあった

"Strawberry"をタイトル冠する曲がなくなってしまい、



それこそ前作の"Strawberry’s Wake"のような

キラーチューンに欠ける気もします。

前作は全体的に良かったのはもちろんのこと、

"Strawberry’s Wake"の他にもいくつか刺さる曲もあり

全体の平均値を押し上げていました。

今作にはそういった

作品を引っ張るような強力な曲が欠けている…

そんな感じがするんですよね。

DGDの作品を初めてちゃんと聴いた前作が良すぎた為に

今作のハードルが自分の中で無意識に上がってた

って部分もあるのかもしれませんが

個人的な今作の評価は、こんな感じに収まりました。


とはいえ、現ポスコアシーンの中で

こういったサウンド、こうした音楽をやらせたら

間違いなくトップクラスであることは揺るぎないと思います。

Dance Gavin Dance『Jackpot Juicer

他を圧倒するフルボリュームな全18曲、

是非ぜひ、チェックしてみてください。






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