先日上げた6月の蔵出し

何が読者様の琴線に触れたのか知らないけど

記事を上げた当日だけで97pvも出て、

3日で200pv目前まで。

普段の新譜レビューなんて当日20pv出れば良い方、

月単位で100pvにすら届かないことも珍しくないのに…

謎い…笑

どうも、トトです。



7月が始まって早々、

ここから国内バンドが2つ続きます。

まず最初に取り上げる今回の方は

ちゃんと定期的にアルバムを出してくれているバンドで

それを考えたら、やはりコロナによって

いつもよりも1~2年遅れた感のあるリリースとなりました。

とは言え、やはりこうしてアルバム出してくれるのは

期待を裏切らないので好印象ですね。

アングラシーンはまだまだ継続してアルバム出さないし

だからこそ彼らを待ってた節もあります。

今年71枚目となる新譜レビュー、

国内組の中では9枚目となる作品はこちらです。




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coldrain『Nonnegative』
01. Help Me Help You
02. CALLING
03. Cut Me
04. Before I Go
05. Bloody Power Fame
06. Here With You
07. Boys And Girls
08. PARADISE (Kill The Silence)
09. 2020
10. Rabbit Hole
11. Don't Speak 
12. From Today





国内ラウドロック代表のcoldrain

前作『THE SIDE EFFECTS』から、およそ3年

バンド結成15周年となる今年

7枚目となるアルバム『Nonnegative』を

ワーナーから7月8日にリリースしました。

コロナによる遅れもあったかもしれないけど

15周年ってのを考えれば、

そこに合わせた部分もあるのかもしれないですね。


そうした15周年もあってか、

今回のツアーファイナルは

横浜アリーナ!

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という、coldrainの単独ライブで過去最大の会場に。

今の状況でどこまで埋まるかはわからないけど、

coldrainが横アリかぁ…なんて少し複雑かつ感慨深くも。


そんなcoldrainの最新作、

安定感のあるバンドでもあるので不安はありません。

早速、聴いていこうと思います。





Help Me Help You
冒頭からノリやすいリズムのドラムと共に
クラップで幕を開ける今作オープニングの1曲目。
冒頭のクラップと言えば思い出すのは"GONE"
しかし、GONEとは違い最初からアップテンポで
おーおーコーラスによる声量賑やかなシンガロング感。
単調におーおーさせるだけじゃなく、
ちゃんとワードを発するシンガロングもあるのはポイント高い。
やはり幕開けの1曲ってこともありそのテンポ感もノリやすく、
Bメロなんかはスクリームがメインを占めてるのも良い。
そしねY.K.Cのシビれるギターソロのラストサビも
シンガロングパートを含めて上がる展開に。
ラストはおーおーコーラスをバックにスクリームで締め。


CALLING
イントロの雰囲気からcoldrainらしさ満点
ヾ(* ≧∀≦)ノ Hey!! Hey!!
と、縦ノリしながらのシンガロングが容易に想像できる
そんなスタートを切る2曲目。
このヘドバンしたくなるリズム感で進むのも"らしい"
ここでもサビはおーおーコーラスがバックに響く。
BメロもMASATOのスクリームをキッカケに
コール&レスポンス的なシンガロングが(* ゚∀゚)イィゾー
さらにその先は、スクリームからのブレイクダウン。
ブレイク後半から上げてくギターがまた"らしい"

MVは所々に歌詞を表示させるLyric Video的でもあり
coldrainの15年の軌跡を振り返るような良MV
ラストはこれまでのアー写を連続で映し出すのも良いし、
歌詞をスプレーしていたTシャツの集合体が
今作のアートワークデザインになっているのも素晴らしい。





Cut Me
イントロのヘヴィサウンドからわかりやすく上がる3曲目。
こういうドラム好きなんだよな(* ゚∀゚)
コーラス側が先だけど、MASATOのスクリームと
コール&レスポンス的にシンガロングできるとこがアツイ!
これはサビにもあるので、サビでもまた上がる。
アップテンポでサウンドの重さも十分。
終盤のヾ(* ≧∀≦)ノ おーお!おーお!
のコーラスがまた良いですね。
今作を聴いてて最初に耳にキタ曲であり、
聴いてて上がるのはもちろんのこと、
ライブでも間違いなく上がるヤツです。
こんな状況じゃなければ、フロアは熱狂の渦になること
間違いなし。

MVは全編モノクロでシックかつクールな雰囲気。
しかし、めちゃくちゃ目には悪そうw
異形なモノが持つキューブの中で演奏してるって演出も◎
MV見ると、バッキングで叫んでるのおSUGIかな?
始まりはライブでSUGIに向けてMASATOがマイク向けたこと
ってのが始まりだった気がするけど、そのイタズラが定番化され
今や立派にもう1人のスクリーマーになってるの笑うわw
継続は力なりだなぁ。笑





Before I Go
イントロの雰囲気がどこか
LostprophetsとかHoobastankの香り…
こんな雰囲気で始まるロスプロorフーバス曲あった気がする。
クリーンボーカルがメインのメロディアストラック。
ほんのりエモーショナルな雰囲気もありつつ、
サビがまたグッドメロディなのが良い(* ゚∀゚)b
テンポ感もアッパーで、すんなり耳に馴染む。
ラストサビ前にはブレイク&スクリームの攻めパートも。




そんなこの4曲目はサッポロビールGOLD STARとのコラボ楽曲。
まさかcoldrainがビールとのタイアップ、
キャンペーンソングを歌うことになるとはなぁ。



Bloody Power Fame
coldrainに昨今のアニメはなかなか合わなくね…
と、「炎々」の"MAYDAY"の時にも同じこと思ったけど、
今度はまさかの「バスタード」のOPに抜擢された5曲目。
自分と同じく、リアルタイムに原作を読み、単行本を買っていて
未だに続きを所望している人は今やどれくらいいるのか…
というほど昔の作品を、まさかのアニメ化!
それのオープニングをcoldrainが歌う…
複雑ぅー!(。-∀-)w
曲だけ聴いてりゃフツーにカッコ良いんだけど、
これとバスタードが合うかってなると…ねぇ。
バスタードに限らず、アニソンってなるなら
"Cut Me"のがまだ向いてると思うし、画的な想像もつく。



coldrainのアニメタイアップは
『一歩』の"8 AM"以外どれも失敗臭いのがな…
作品はもちろん、なんかこう選曲もイマイチ…
『炎々』もだけど、その前の
『王様ゲーム』の"FEED THE FIRE"なんて?しか出てこん。
主題歌じゃなく、挿入歌だったけど『呪術』は良かったのに…
でも、あれはcoldrainじゃなく"Masato"名義だけども。
洋画のエンディングとかに使ってくれた方が合う気が…
と、ずっと思ってますが
そっちはそっちでタイアップなんて取れんやろな、ともw
洋ゲーライクな国内ゲームとかを狙った方が
遥かに現実的な気もする。



Here With You
メロウなギターに反するヘヴィサウンドで始まる6曲目。
サビに向かってテンション上げてく感じが良い。
この曲はサビ前のドラムがいちばん好きだなー。
しかし、リピートすればするほど、らしさ全開で
こういう感じの曲、ある種coldrainの十八番的よね。
Y.K.Cのこういうギターソロも含めて、安定感バッチリ。


Boys And Girls
7曲目は今作最初の歌ものになります。
クリーンボーカルがこれでもかってほど生きる曲調ですが
マイケミの"The Black Parade"アウトロみたいな
マーチ(行進曲)のようなリズムのドラムが耳を引きます。
これをアウトロに起用してるとこがまたまさに
The Black Paradeみたい。マイケミ復活記念ソングか?笑
終盤にはバックにストリングスを据え、
より壮大で力強いバラードソングに。
これは横アリでストリングスと共にやるヤツ!
ってのをそこはかとなく感じますね。


PARADISE (Kill The Silence)
前作から今作までにリリースされたシングルである8曲目。
これを初聴した時も思ったし、今作で聴いても思ったけど
coldrainってシングルのが弱い気がするのオレだけ?
アルバム曲の先行とかじゃなくて、
"シングル"としてリリースされてるヤツ。
そもそもシングルで勝負するバンドじゃないと思うし、
個人的にはアルバム強い方が全然嬉しいからいいんだけど。
Loud loud loud!!
ってシンガロングさせるとことか、
ちょっとだせぇなって思っちったw
バンドがラウドロックを謳うのは全然良いんだけど、
それをコーラス込みでシンガロングパートみたくしてるのが
えー、オーディエンスにも言わせるんかw っていう。
全体的に見ればカッコいい曲ではあるんだけど、
アルバムに入ると1段下がるって思っちゃうな。
シングルだからこそ、余計にメジャー感あるからかな?





2020
冒頭はMASATOのスピーカー使ったようなモノローグからの
ALL THIS TIME!!
と、全力スクリームにシンガロングを煽られる幕開けの9曲目。
これは曲中に何度も出る為、やはり共に叫びたくなる。
タイトル的にも、やっぱその年のことを歌った内容かな。
曲調もアップテンポにcoldrainらしいラウドロックで、
クリーンがメインを占めても全然聴けてしまう雰囲気。
後半にはブレイクダウンもあり、メロディに長けただけじゃない
アグレッシブさも見せてくれます。


Rabbit Hole
MASATOの咆哮一発!ブレイクダウンで幕を開け
サークルよろしくな疾走パートへなだれ込むという
上がるメタルコア的な展開で始まるのがアツイ10曲目。
しかし、そのあとの歌メロクリーンパートがあるから
coldrainのキャッチーさというか、聴きやすさが引き立つ。
序盤の攻めパートと比べると、サビは恐ろしくメロディアスだしね。
そういうとこ、やっぱ海外のポスコアっぽくもある。
ラストのブレイクはヘドバン必須(゚Д゚(。_。(゚Д゚(。_。
ブレイクダウンなんて本来暴れるパートだけど
coldrainの場合は、やっぱヘドバンしたくなるよね。


Don't Speak 
11曲目は今作2つめの歌もの。
歌ものだけど、こっちの方がバンド感は強めかな。
とは言え、やはりこういう曲での"歌う"MASATOのボーカルは
ホント良いっすね。
曲調的には"Boys And Girls"のがすきだけど、
この曲でいちばん耳を引かれるのは、
Y.K.Cによるアコギソロよね(* ゚∀゚)
これがめちゃくちゃ良い。
てか、Through Clarity Tourの時にいつか出したいと言ってた
アコギ盤とかいつになったら出してくれんの?←
何ならコロナ禍がいちばん出しやすい時期だったのでは?笑

今回の記事を更新したあと、
後付けで貼ったインタビューを読んで知ったけど、
この曲ってカバーなのね。
coldrainのカバーって流行りとか、似たシーンから持ってこないので
ホントに広く色んな音楽聴いてないとわからないんだよな。笑
ってことで、是非ぜひ原曲との聴き比べを↓





From Today
Rec Diaryのイントロがカッコいいなーと思ってて
今作のどれかの曲で使われてるだろうと思い、
初聴からコレだ!と速攻でわかった今作ラストの12曲目。
イントロが良いだけに留まらず、
ちゃんと1曲として聴いても全体的に良かったです。
テンポ感良し、クリーンパートは言わずもがな、
ここまでにあったコーラスもあり、
厳ついスクリームで攻め、Y.K.Cの泣きのギター、
そしてやはりサビのグッドメロディと、隙がない。
coldrainらしさもバッチリ出ていて、
個人的には今作No.1トラックです。



そんな良曲もリリース前にテレビでお披露目されていました。
AQUOSの新型テレビ、「AQUOS XLED」のCMソングに起用。
曲の方の音量がイマイチ小さい感じしたけどな。笑
CM中に曲名が右下にしっかり出ていて、
あ、この曲かと。





以上、

coldrain『Nonnegative

でした。

新鮮さの面では前作よりも劣るものの、

安心安定のクオリティならこちらが上ですね。

ただ、ベースのラウドロック感はそのままに

間違いなく、過去イチ多いであろうコーラスパート

ここは新鮮でしたね。

それに加え、モッシュ、ダイブ、サークルと

ライブで巻き起こることを想像させる楽曲もある。

それが実際に起きようが、現状起こせなかろうが、

コロナに対するカウンター鬱憤みたいなものは

存分に感じられる作風になってると思います。

それを歌ったような最たる歌詞を要する"2020"を紐解かずとも

コロナ前のライブシーンが好きだった人、

好き放題できるあの空間が好きだった人なら、

そのことは今作を1周聴いただけで実感すると思います。

それほどにライブを意識した作風というか

個人的にはそう思えました。


コーラスによるシンガロングパートだって、

もちろんオーディエンスが叫べれば一番だし、

それが出来ないならオレらが…

っていう部分だってあるのかもしれない。

ライブで暴れ、飛んで、走って、叫んでこそ

完成するアルバム

ってのをひしひしと感じました。

ただ、だからこそ

そうして"完成する"のはいつになるのか……という、

まだまだ制限を強いられてるライブシーンを鑑みるに

その答えが導き出せないのは複雑ですね。


最近書いた記事でも言いましたが



このラスト新木場での映像を見ても複雑にしか思えなくて

今ツアーもどうしようか、非常に迷っています。

行くなら横アリだし、指定席ではあるものの

横アリじゃなくても、たとえ大人見するにしたって、

眼下に広がる猛者たちの激しいピット、

大盛り上がりするオーディエンスだって見たいし

これだけシンガロングできる作品なのに

声出さないでライブ見るなんて考えられない考えたくもない。

曲が、ライブが終わっても

歓声も起きずに拍手だけで終わるなんて…

マジでこんなくっだらねぇことで悩まず、考えず、

気軽にライブに行ける日常に、早く戻って欲しい( ノД`)ハァ -3


と、やはり今の日本でのライブシーンを考えると

良作だったとしても、ライブでそれが完成しない…

ってのは、ホントに腹立たしいですね。

そんなコロナへの鬱憤をぶち撒けるように感じた最新作

coldrain『Nonnegative

これまでのcoldrainが好きな人なら

サクッと気に入る作品になっていると思います。

ツアーに行く人も、行かない人も、

是非ぜひ、ご一聴してみてください





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