バックの文字が日本語になってるダサさを除けば

これ以上なくオリジナル版に

愛とリスペクトを感じるOP素晴らしいですね。



主演のジョン・チョーも

こうしてスパイク役に挑んでくれてたりもするし



フランスが作った『シティーハンター』とかもさw

日本の多くの実写化に足りないのは

こういう原作愛とか原作リスペクトだろ。

海外ものすべてにそれがあるかって言われたら

『ドラゴンボール』みたいなものもあるけどさ…w

ま、シティーハンターはまだしも、カウボーイビバップは

ネトフリやってないから自分は見れませんが(。-∀-)

どうも、トトです。



10月は観たい作品が多い!

第3週を覗いて、毎週観たいのあるわw

しかも第1、4、5週は各2作ずつあるという。

1年前だったらこんなことなかったかもね。

fxxk COVID-19
ありがとう映画館


ってことで、第1週目公開2作の内

まずはこちらの作品から観てきました。

今年29本目となる新作はこちら。



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サウンド・オブ・メタル
~聞こえるということ~
(原題:SOUND OF METAL)

ドラマーのルーベンは、恋人のルーとバンドを組み、アメリカ各地のライブハウスを回るツアー生活を送っていた。そんなある日ルーベンはひどい耳鳴りに襲われ、急速に聴力を失っていく。
“音楽も人生も失ってしまう”―不安や絶望に押しつぶされそうになるルーベンだが、ルーの勧めで聴覚障がい者の支援コミュニティーに参加することに。徐々に新たな環境に適応する一方で、元の生活に戻ることを諦めきれないルーベンは葛藤する。





ある日突然、難聴に見舞われたドラマーを描く

サウンド・オブ・メタル
~聞こえるということ~


公開日翌日に観てきました。

メタルバンドのドラマーが難聴なっただけで

タイトル的にはロックでもジャスでもEDMでも

ジャンルは何でも良かったんだろうけど。

でも、そこはね

音源でも、ライブでも、爆音必須なメタルだからこそ

って部分は大いにあるだろうなと思います。

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実際、突発的に起きたことなのか

そういった爆音を鳴らす環境にいたからか

原因は定かではないけど

と、医者にも言われてましたしね。

ま、こういうのは爆音をイヤホンで聴いてるような

自分たちリスナーにとっても

起こり得る可能性のあることですよね。


今作では冒頭から

作中に鳴る"音"に関するものが字幕で表示されました。

(ミキサーの音)
(コーヒーがドリップする音)
(荒い呼吸)
(耳鳴り)

などなど。

もちろん聴力が正常であるなら、いらぬ字幕だけど

難聴を扱う映画なのでね。

これを表示することで、普段何気なく聞いている音

喧騒音、生活音などを意識させることで、

いざ、聴こえなくなったときに

どこでどんな音がどれだけ出ているか

って知る意味では、なるほど!と思いました。

話す人の名前まで出てましたからね。

そこはちょっとゲームみてぇって思ったけど。笑


肝心の"音"の方は予想通りというか。

ルーベンの難聴具合を観客にも共有する感じで

耳鳴りからどんどん聴こえにくくなる感じとか

フィルターがかかったようなハッキリしない音声とか

自分の声すらもそんな感じで聴こえたりとか

実際に難聴の人が聞いているであろう感じと

正常に聴こえるシーンを織り交ぜていました。

これは不快でしたね。

この演出が不快だってのでは当然なくて、

難聴者はこういう感じに聴こえてるんだなって思うと

本人自身はかなり不快だと思いました。

しかもルーベンの場合、いきなりでしょ?

いきなり聴覚機能の70~80%が失われるとか

たまったもんじゃない(。´Д⊂)

でも、五感の異常なんて

明確なキッカケがあってもなくても

いつ起こるかわかったもんじゃないし、

聴覚なら尚更でしょう。

その"いきなり"がルーベンに襲いかったワケで

今まで聞こえていたドラムの音

狭い箱でのオーディエンスの拍手に歓声

バンドのボーカル、彼女でもある

ルーの話す声や歌声が聴こえなくなる…

混乱もするし、物に当たりたくなる

ルーベンの気持ちもわかるわ…(´・ω・`)

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こちらが言った単語を繰り返してくれ

と、医者とのやりとりをするシーンでは

医者がいう単語とは全く違う単語を発したり、

口ごもってしまうルーベンを見てるのが辛かった(´・ω・`)

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そんなルーの伝手で、

ろう者のコミュニティを訪れるルーベン

そこでろう者の生活を知り、

やっぱり登場、耳の聴こえないろう者にとって

必須のコミュニケーション手段、手話を学ぶこと。

何でこんな馬鹿馬鹿しいこと…

ってのが、顔に態度にモロに出ていたルーベン。

周りの連中は手話でガンガンに話してるし、

疎外感ハンパなかったしね…

しかし、ろう者の生活を知り、手話を会得すると

ろう者コミュニティでも大層楽しそうでした。

観てるこちらも笑顔になるくらいのほっこりタイム(*´ω`*)

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しかし、そうしてろう者の生活に慣れたことで

元の生活に戻るか、ここに残るか

選択肢を迫られるルーベン

手術したところで、絶対元通りにはならんだろうし

ここでの生活も楽しそうだったんだから、

ここに残ればいいのに…とは思ったけど、

それじゃ、待ってくれてるルーには申し訳立たないし

ルーベンは出ていくんだろうな…

と、思う方にやはり進む。



音楽をやっていた頃の命綱でもあるドラムセット

ルーとツアー生活を共にしたトレーラー

それらすべてを売り払って手術代として

ルーベンは手術を成功させる。

しかし、補聴器を着けて聴こえてきた音は

聴覚が正常にはたらいていた頃とは全く別の

ノイズ混じりのひずんだ音

医者からは、ルーベンの聴覚自体が死んでて

脳を錯覚させて聴こえてる音だから慣れていきましょう

と言われたルーベンの表情は

こんなハズじゃなかった…

感を、ものすごく感じましたね。


コミュニティのジョーには事後報告。

このコミュニティにいても仕方ない
オレがいなくなっても誰も困らないだろ
世の中、誰も守っちゃくれない
自分の人生は自分で守らないと

と、ルーベンは言うけど

ジョーはため息多めで残念そう。

ジョーがルーベンに出してた課題

朝起きてコーヒーを入れ、
ある部屋で座っていること
何かしたければノートとペンがあるから
何かを書け(絵はNG、文字のみOK)
その課題の中で
静寂を感じたか?
私にとってはその静寂こそが
自分だけの居場所だと感じた

みたいなことだったと思うけど、

てか、予告編に正解が出てますねw

たぶん、これを言われたときは

ルーベンもモヤモヤしてただろうけど、

最後の最後に、ジョーの言葉を実感したシーンが。

ルーに再会するも、彼女の話す声も、歌声も

すべてがひずんだ音で聴こえる。

2人でツアーを回ってた時のものは

すべて売ってまで手術を受け、成功もしたのに

聞こえてきたのはノイズ混じりの音。

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街を歩けば、絶えずそんな音が聞こえてくる

ひずんだ話し声
ひずんだ笑い声
ひずんだ音楽
ひずんだサイレン
ひずんだ鐘

字幕もずっとこんな感じで出てきています。

そして、大きくなっていくひずんだ鐘の音…

たまらず補聴器を外したルーベンに

どこに視線を向けても(無音)と出る

静寂が訪れたところで終幕。

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この最後の最後のシーンまで観て、

ポスターに書かれた言葉がいきる。

彼が耳にしたのは
「喪失」か「希望」か


たぶん、このラストシーンに来るまでは

"喪失"だったと思うんですよね。

でも、最後に補聴器を外したことで訪れた静寂

ジョーの言っていた静寂を実感したことで

少しだけど、"希望"があったんじゃないかと思わせる。


邦題オリジナルの

~聞こえるということ~

っていう、たった一言も

すべて観終わったあとだと色々と考えさせられる。

正常だったときに聞こえてたもの

難聴になったときに聞こえたもの

っていう、どちらも聞こえるのは同じだけど

聴いてる音は全然違うものになってるし、

言葉的には反するものなのでおかしいけど

静寂を聞く

ってのは、聴覚が失われないと聞けないものですしね。

なんて思うと、今作の邦題についた副題も

色んな意味を考えさせられる。


邦題とか、日本のポスターとか、

たまにこうして良いのが出てくるんですよね。

まぁ、そういう秀逸なものの多くは

こういう公開規模の小さいマイナー作がほとんどですが。

今作に関しては、パンフレットがなかったことだけが

至極残念です(´・ω・`)



という、

サウンド・オブ・メタル
~聞こえるということ~


の感想でした。

面白かった!良き作品でした。

2021年度アカデミー賞 音響賞・編集賞受賞
2021年アカデミー賞 作品賞含む主要6部門ノミネート
世界映画賞163部門ノミネート、82部門受賞、2020年アカデミー賞2部門受賞


このへんの受賞歴、ノミネートも納得。

音響や演出が良かったのはもちろんだけど、

これはルーベンを演じた主演

リズ・アーメッド様サマなんじゃないかと思う。

こういう障がい者を演じる俳優は

すべからく評価されがちであるとは思うけど

↑の作品自体の評価とは別に、

主演のリズ・アーメッドも

アカデミー主演男優賞ノミネート
ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ドラマ部門)ノミネート
英国アカデミー賞 主演男優賞ノミネート
全米映画俳優組合賞主演男優賞ノミネート


受賞には至らなかったものの、

こうしたところにも選ばれて然るべきなので、

これらへのノミネートも納得です。

できれば受賞して欲しかったですけどね。